「こだわり」という欲望との戦い
kakikenです。
鬼滅の刃最終巻を巡って骨折り損をした日から一週間がたった。
『特装版を必ず入手していた』からというこだわりからフィギュア付きにこだわっていたけど、いざ入手できなかったら「絶対欲しいものではない」と気づいた。
逆に浮いた5千円で高い肉を食った(5千円じゃ高くない?)。
ところがだ。
先日ある職場の仲のいい女性から手に入れなかったことを話したら、
その女性は特装版を入手したので、入手できなかった私を不憫に思ったのか、何とか入手できないかと動こうとしてくれたのであった。
「気持ちはありがたいけど、もう忘れたことなんだけど~その金で肉食ったし」
と思っていた。
実際出回っていないので安堵していたのだが、
メルカリを利用する彼女は、メルカリで出品していないか探し出した。
そして『単行本無しフィギュアだけというもの』を見つけるのであった。
しかも良心的な出品者でほぼ単行本の金額を抜いた価格。
送料などは出品者持ちなので損はない。
「私が落札するから買えば?」
と完全に断れない状況になった。
思わぬ形で入手することになった。
不思議だなと思った。
一週間前あれだけ必死になって入手しようとしていたのに、いざ「こだわり」が無くなると微妙な気持ちになってしまっている自分がいた。
こだわりを捨てたら、絶対欲しいものではなかったということに気づく。
こだわり。拘り。
「シェフこだわりの逸品」なんてあるけど、本来「こだわり」って悪い意味だよね。
確かに職人の世界では「こだわり」はマストだけど。
私も作家の端くれで職人といえる世界に片足突っ込んでいる状況だが「こだわり」が無い作品はダメだと思う。個性というかね。
しかし拘りが強すぎると一人よがりで相手を納得させられない。
私の場合こだわったものはほぼボツ!
面白いと思っていたものが全然面白くないものだと気づかされる。
逆に拘りを捨てたものの方が正解、面白いと言われる。
複雑。
一流なら自分のこだわりが伝わるのだろうけど。
そう思うと自分は二流、三流だなって。
確かに組織として仕事する職場だと「こだわり」が悪いことだとわかる。
周りの空気読めない人って絶対いて「遅くてもきれいに仕上げる」などこだわって作業する人は、周りの人が作業が進まず迷惑しているのに気づかない。
それを指摘されても自分の信念、こだわりなのか、不機嫌になって周りに合わせようとしなかったりするので質が悪いのである。
こだわりは人間の欲だと思う。
こだわりがあるから楽しい、こだわりがあるから前向きになれる。
だけどそのこだわりが落とし穴だったりする。
ん?
たかが鬼滅の刃のフィギュアだろって?
違う。
いや、単に想定外の出費の方が痛いだけだったり……高い肉食べなきゃよかったかな?